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認知症治療の実際

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by

Shuji Hino

on 14 July 2015

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Transcript of 認知症治療の実際

さいたま赤十字病院の
認知症治療の実際

本日の内容
認知症とは
認知症の原因
認知症の疫学
認知症の症状
さいたま赤十字病院での診療

認知症の原因
認知症や認知症様症状をきたす疾患・病態には種々の疾患が含まれます.その病態は極めて多彩.
認知症の疫学
本邦における65歳以上の高齢者における認知症の有病率は3.8~11.0%
最近では8%以上とする報告が多い
認知症の症状
認知症って
どんなことが起こるの?
認知症とは
ICD-10(国際疾病分類)の定義
慢性あるいは進行性の脳疾患に起因
記憶,思考,見当識,理解,計算,学習,言語,判断等多数の高次脳機能障害からなる症候群
2011年 NIA-AAによりすべての認知症に対する認知症の診断基準が提唱
2000年 鳥取県大山町
65歳以上 地域悉皆調査
新しい情報を書くとしく,記憶に留める能力の障害
推論,複雑な仕事の取り扱いの障害や乏しい判断能力
視空間認知障害
言語障害
人格,行動あるいは振る舞いの変化
要約
仕事や日常生活に支障
以前の水準に比べ遂行機能が低下
せん妄や精神疾患によらない
認知機能障害は,患者あるいは情報提供者からの病歴,神経心理検査より検出
認知機能あるいは行動以上は次の項目の少なくとも2領域を含む
記憶障害,遂行機能,視空間認知障害,言語障害を同等に扱い,さらに行動障害を含め,非アルツハイマー型認知症にも対応した
歴史的に認知症は定義にもあったように進行性で非可逆性の経過を意味していました.
しかし近年,早期の診断と適切な治療・
処置により治すことができる病態も多く認知されるようになりました.
そのため,これらの疾患は認知症の診断を下す上で第1段階に鑑別すべき病態であり,治療が可能な認知症として重要視されています.
Treatable Dementia
(治療可能な認知症)
Treatable Dementia
適切な治療・処置により治療が可能な認知症
正常圧水頭症
先行疾患がなく,歩行障害を主体として認知障害・尿失禁をきたし,髄液循環障害に起因する脳室拡大を呈する病態.
慢性硬膜下血腫
通常3週間以上の経過で,硬膜下に血液が貯留する.
典型的な症状としては頭痛,精神活動の遅鈍,記憶障害.
治療としては外科的ドレナージ.
脳腫瘍
脳腫瘍の種類にもよるが,緩徐に進行するものは慢性の経過をたどり,認知機能障害を来すことがある.
甲状腺機能低下症
典型的な場合、うつ状態、感情失禁、睡眠障害および自発性低下を伴う.
思考の著明な遅延,失語・失行・失認の欠如から皮質性障害よりも皮質下の障害が示唆される.
症状の出現から2年以内であれば可逆性である可能性が高いと言われる.
その他代表的な疾患
脳内感染症
脳血管炎症候群
ビタミン欠乏症
副甲状腺疾患(機能低下・機能亢進)
血糖異常(高血糖・低血糖)
肝疾患(肝性脳症)
腎疾患(尿毒症・透析脳症)
電解質異常症
肺性脳症
薬物性
アルコール性
金属中毒
低酸素脳症
etc
認知症や認知症様症状をきたす主な疾患・病態
対象者数  1823名
有病率    7.4%
VaD/AD    0.76
2001年 富山県
対象者数  2300名
有病率    8.8%
VaD/AD    0.64
65歳以上 無作為抽出
2008年 島根県海土町
対象者数   943名
有病率    11.0%
VaD/AD    0.24
65歳以上 地域悉皆調査
国内での経年有病率の変化を追う検討では・・・
認知症の訂正有病率は増加傾向
⇒本法では認知症は増加している
特に軽症の認知症が増加
アルツハイマー病が増加傾向
血管性認知症(vascular dementia:VaD)は微増
本邦の認知症で頻度の高い疾患
本邦における有病率の検討では,

・アルツハイマー病  (AD)
・血管性認知症    (VaD)
・Lewy小体型認知症 (DLB)
2015年 高齢者人口は3770万人
中核症状
記憶障害+
周辺症状
認知症に伴う行動異常および心理症状
認知機能障害
失語
失行
失認
遂行機能の障害
Behavioral and psychological symptoms
of dementia (BPSD)
不 安
漠然とした恐れ
軽度の認知症者よく見られ,
認知機能障害の悪化に対して不安を抱いたり,
自分一人が残されるというう不安
一人になるの嫌がる
焦燥性興奮
英語ではagitationと表現し
不適切な言動・音声・運動上の行動
言語的・身体的暴力まで含む
幻覚・妄想
幻視が多い
DLBに比較的特徴的
妄想の頻度は DLB>AD>VaD
物盗られ妄想
見捨てられるという妄想
妄想の対象は身近な人であることが多い
うつ症状
ADにおける大うつ病症候群は15~20%
ADの初期に発現する
非特異的な気分の変調を訴える
アパシー:趣味や家事等の日常の活動や,身の回り     のことに興味を示さなくなり,意欲が消     失し,関わり合いを避ける状態
ChE阻害剤により改善する可能性もある
行動症状
暴力:認知機能障害が高度な男性に見られやすい
   対人関係の不得意な患者に多い
   前頭側頭型認知症(FTD)>AD
   介護者の対応により改善する可能性がある
徘徊:どこともなく歩き回ること
   介護者に心理的・時間的に大きな負担
   自宅での生活が困難となることも少なくない
不隠:落ち着かない状態
性的脱抑制:不適切な性的言動
それではBPSDの頻度は
どの程度なのでしょうか?
本邦の大規模疫学調査では
BPSDの合併率は
東京    79.3%
中山町   85 %
その中でも
アパシー(無気力) 97%
妄想        62%
易刺激性      60%
不快感       53%
不安        51%
異常行動      47%
さいたま赤十字病院での診療
診 断
診断にあたり,病歴,現症,身体所見,神経心理検査,画像検査等で鑑別を行う
治 療
適切な薬物療法の導入の元,
非薬物療法の介入が重要
介護へ
介護負担の軽減
精神面(主観的な負担)
 心配,不安,フラストレーション,疲労など
生活面(客観的な負担)
 患者の諸症状や介護者が経験する困難に関連 した事象
正常圧水頭症の画像

http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/neurosurgery/wordpress/wp-content/uploads/2014/04/suitou.png より引用
正常圧水頭症の治療
手術以外に質の高いエビデンスに支持された治療法はない
脳室・腹腔短絡術(V-P shunt)
脳室・心房短絡術(V-A shunt)
腰部くも膜下腔・腹腔短絡路(L-P shunt)
治療前
治療後
まず認知機能低下の
有無を検討
次に認知機能障害の
原因疾患の検討
認知症の疑い
認知症が疑われる患者さんが来たら
病歴聴取
スクリーニング検査
・改訂版長谷川式簡易知能評価スケール
(HDS-R)
・Mini-Mental Scale Examination
(MMSE)
・Clock drawing test
(時計描画試験)
MCI?
軽度認知障害
正常範囲内
加齢に基づくもの
急性発症
薬物
アルコール
急性発症
うつ病など
このようなものを除外する
Treatable Dementia
適切な治療・処置により治療が可能な認知症
これも除外する
これらを経て
狭義の(変性疾患に伴う)認知症
を鑑別していく
検 査
血液検査
認知症が疑われる場合,血液検査は認知症および認知症様症状をきたす内科疾患との鑑別に重要である
画像検査
頭部CT検査
MRI検査・VSRAD
脳血流SPECT(3D-SSP・eZIS)
MIBG心筋シンチ
DAT scan
髄液検査
感染症の否定
髄液バイオマーカー
血液一般検査
生化学検査
血糖・HbA1c
アンモニア
検尿
甲状腺ホルモン
ビタミン
感染症
薬物血中濃度
腫瘍マーカー
各種自己抗体
HIV抗体
JCウイルス
風疹ウイルス
麻疹ウイルス
血漿Aβ42
特にアルツハイマー病の診断,軽度認知機能障害(MCI)症例のうちADに進行する例の鑑別に利用される
現在 髄液中のバイオマーカーとして利用されているのは
1) アミロイドβ40 (Aβ40)
2) アミロイドβ42 (Aβ42)
3) タウ蛋白

病的な状態になりアミロイドβが
脳内に蓄積すると,髄液中に移行
するアミロイドβが減少
(溶けにくいAβ42は↓,Aβ40↑)
神経細胞が壊れると細胞の中にあったタウ蛋白が髄液中に出現します.(総タウタンパク,リン酸化タウ蛋白)
これらを測ることで
診断感度  86%
特異度   85%
2004年 ADNIより
薬物療法
認知機能向上やBPSD(周辺症状)の低減が目的
注意点
・過剰反応や有害事象を起こしやすい
・多剤服用をなるべく避けて定期的に薬剤の種類,過量投与,長期投与等処方の見直しを行う
非薬物療法
○リハビリテーション
  廃用を防ぎ残存機能を高め,
  二次的に認知機能を向上する
○認知症ケア:(person-centered care)
  認知症患者の尊厳や思いを優先するケア
  患者本人の立場を考えてみる
○生活能力,QOL,認知機能の維持・向上
  治療介入の標的は,認知・刺激・行動・感情
コリンエステラーゼ阻害剤
3つの薬の効果には差がない
AD患者の進行を抑制する(9-12か月,もう少し長期)
海馬の萎縮を抑えるとの報告も

グルタミン酸受容体拮抗薬
アセチルコリン分解酵素阻害剤と併用すると、その効果がより促進される
コリンエステラーゼ阻害剤
ドネペジル (アリセプト)
ガランタミン (レミニール)
リバスチグミン (リバスタッチ・イクセロンパッチ)
アルツハイマー病やレビー小体病ではアセチルコリン作動性神経の起始核であるマイネルト基底核の神経脱落が認められる.そのため脳内のアセチルコリン活性が低下していることより認知機能障害に効果があるとされる.
薬剤の特徴により若干の差異はあるものの基本的効果は同等とされる.
アルツハイマー型認知症には3種とも適応があるが,高度障害に対する適応はドネペジルのみ.
またレビー小体病に対する適応もドネペジルのみとなっている.
2012年より物忘れが目立つ
初診時HDS-R 19点,MMSE 18点
甲状腺ホルモン正常,ビタミンB1 正常,ビタミンB12,葉酸 正常


アルツハイマー病 85歳女性

Tx ドネペジル 10mg
現在も大きな変化はない. 
見当識:年号-・・・あまり気にしていないからと
年齢-昭和5年生まれ,73才ぐらいかな
仕事の話をする.銀行の仕事.

季節:春,3月半ば
場所:病院,診察室
何階:3階か4階 ×
 
困ったこと,あまりない様子.
夜中に起こしに来ることがあると
 
危ないことなどは:鍋を2階焦がした.空だきみたいになると
電気調理器にしている.

既往に関節リウマチがあり,免疫療法中
2011年頃より急に多くのことを話されると理解が難しくなる
検査時の所見 
    HDS-R 15/30,MMSE 14/30


アルツハイマー病 63歳女性

治療
 ドネペジル 10mg+メマンチン 10mg

臨床症状
 徐々に進行している.
2009年 たまたま自分で物忘れを気にして受診
2011年になり物事の段取りがわからなくなったとのことで再診
このときのHDS-Rは27点,MMSEは24点
軽度認知機能障害から進行した 68歳男性
2009年 頭部CT
2011年 頭部CT
2013年 頭部CT
自宅の場所を会社と勘違いする
夕方になると「帰ったか?」ときいたりする
電車等に乗車すると不安になる
トーストを焼いたりはできるが
電子レンジの場所やトースターの場所がわかりにくくなり
一緒にやらないといけなくなっている.
夜中トイレの場所がわかりづらいときがあったりする.
夜中に帰るといい外出したことがあり,しばらく散歩し戻った.
2度ほど奥様につかみかかることがあった.

治療
ドネペジル 5mg+メマンチン 20mg+抑肝散 5g
+メイラックス 2mg
パーキンソン病の家族歴あり
2001年(55歳時)にパーキンソン病と診断され加療を開始.
2005年 L-Dopa300mg+プラミペキソール1.5mgに増量.
      症状に日内変動を認めYahrは3.5となる.
2008年 off症状が長くCOMT阻害剤追加.
      この頃より夜間の幻視を認める
      (30分ぐらい椅子と話していたり).
      精神症状(BPSD)あり.
      7月MAOB阻害剤追加⇒wearing offは著明に減少.
      精神症状は横ばい.
2010年 MAOBI 5mgに増量。12月頃より物忘れの訴えあり.
2011年 震災頃より落着かなくなるが,見当識は保たれていた.
      10月認知機能軽度低下.12月SPECT施行.
パーキンソン病+認知症 69歳男性
2011年 SPECT
2013年 頭部MRI
2013年 脳血流SPECT
L-Dopa      計500mg
         (100-100-100-100-100)
COMT        5錠 分5
DA(ロチゴチン)  13.5mg
MAOBI        5mg
ZNS         25mg
L-Dops       100mg
セロクエル      50mg
2007年ごろより徐々に失語症状が進行してきた模様.初診時書字は可能であった.構成失行はなく,口舌失行を認めた.それ以外には特記異常はなかった.家族歴はない.ここ数年はドネペジルで安定していたが,最近急速に悪化し,転倒することも増えてきた.言語活動は現在ほぼ時発語は無く,ごく僅かな単語が話せる程度まで悪化している.


Tx 
 ドネペジル 10mg+メマンチン 10mg+アマンタジン 50mg


2010年 頭部CT
2012年 3月 頭部MRI
2013年 4月 頭部MRI
緩徐進行性失語 78歳女性
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