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身体診察

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by

Naoto Ishimaru

on 15 May 2016

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Transcript of 身体診察

手関節、肘関節に抵抗があれば痙直か硬直(固縮)を疑う。
SpPin(LR+);歯車様硬直+運動緩徐(4.5;Parkinson病)
SnNout(LR-);歯車様硬直+運動緩徐の両方とも陰性(0.12;Parkinson病)

徒手筋力テスト:1つの筋肉をテストする場合、
患者にその筋肉を強く屈曲するように支持し、
検者はそれと逆方向に抵抗を加える。片側の筋力低下を知るには、
対側との比較をすればよい。

段階 所見
0   収縮なし
1   ほんのわずかな、あるいは痕跡的な収縮
2   重力がなければ、よく動く
3   重力があっても、よく動く
4   重力と抵抗があっても、よく動く
5   正常


1.頭毛髪、顔面、頭皮、頭蓋
2.眼
瞳孔 脳神経Ⅱ 対光反射、対坐視野、眼底
脳神経Ⅲ、Ⅳ、Ⅵ EOM
結膜;視診…眼球および眼瞼結膜
眼瞼;視診…下垂、皮疹、浮腫
3.顔面全体
脳神経Ⅴ 触覚(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ枝領域)、咬筋
脳神経Ⅶ 額のしわ寄せ、閉眼(睫毛徴候)、口の動きの左右差
4.耳耳介;触診…特に耳朶襞
外耳道・鼓膜;耳鏡による視診
脳神経Ⅷ 聴力;指のこすり合わせ(耳からの距離30cm)
5.鼻(副鼻腔)
鼻;視診、通気確認、前頭洞;打診、触診、上顎洞;打診、触診
6.口腔および咽頭
口唇、歯、歯肉、頬粘膜、硬・軟口蓋、舌、口蓋垂、口蓋扁桃、口蓋舌弓および口蓋咽頭弓、咽頭後壁
脳神経Ⅸ、Ⅹ 「アー」(軟口蓋、口蓋咽頭弓の動きの左右差)
脳神経ⅩⅡ 舌の挺出
身体診察
全身状態とバイタルサイン
□身長 □体重 □BMI
□全身状態;良、不良、非常に不良
脈拍;触診
□両側の橈骨動脈の比較
□片側の橈骨動脈を触知(15秒間)整/不整
呼吸
□数
□鎖骨上窩の陥凹の有無;視診
□喘鳴の有無
血圧(上肢)
体温

頭頚部・脳神経系
胸部
座位[前向き]
1.前胸部
a.視診(目印;胸骨角、剣状突起) 左右差、変形、鎖骨上陥凹、肋間陥凹
b.打診 左右差(右肺尖は第1指を置く)
c .聴診(軽く開口して、口で深呼気をする)左右差

座位[後向き]
2.背部
a.視診(目印:隆椎[第7頸椎]、肩甲骨下角) 胸壁:左右差、変形
b.聴診 左右差
c.打診 左右差
d.叩打痛 CVA 脊椎骨棘突起

特別な診察[打診、聴診で異常所見がある場合のみ]
a.触診
b.聴診 声音振盪
脈拍;触診
相対的徐脈;発熱の割に脈拍が少ない
(通常1℃の体温上昇で8-10回/分上昇)
サルモネラ感染症、ウイルス性髄膜炎
オウム病、レジオネラ感染症、ブルセラ症
デルタ心拍数20ルール
;ΔHR/ΔBT>20→細菌感染症
リズムが不整→心拍数は心尖部の聴診で評価する(脈較差の可能性あり)

SnNout(LR-)
敗血症性ショックの患者で脈拍>95回/分(0.1;院内死亡の可能性低い)
呼吸
中等度悪寒(重ね着でも悪寒あり)+RR>30回/分
→敗血症
上腹部痛++RR>30回/分
→肺炎、胸膜炎、肺塞栓、心筋梗塞、心膜炎

Cheyne-Stokes呼吸;大脳の傷害、慢性心不全など
過換気;心因性がほとんど
起坐呼吸;心不全、喘息、多量の胸水、腹水、重症肺炎など
下顎呼吸;終末期にみられる
血圧(上肢)
聴診間隙
Korotkoff音の第1相と第2相の間で音が聞こえなくなる高血圧や動脈硬化の患者に多い

奇脈(吸気時収縮期血圧低下>10mmHg)

SpPin(LR+)
脈圧>80mmHg(10.4;中等度以上の大動脈逆流症)
心嚢水のある患者に奇脈>12mmHg(5.9;心タンポナーデ)
SnNout(LR-)
心嚢水のある患者に奇脈(>12mmHg)なし
(0.03;心タンポナーデ)
心嚢液貯留により心嚢内圧が心室内拡張期圧より高くなると心臓内に血液が入らない、および心室中隔が左右に大きく揺れるため、左室の静脈還流が低下する。左室拡張末期容積が低下し駆出率が低下する。

奇脈のみかた
Korotkoff音の第1点にてマンシェットの圧を固定し血圧測定
→吸気時にもKorotkoff音が消失しない時点で再度血圧測定
→両者の差が奇脈
奇脈

頭痛を訴える患者では、疱疹の有無や、側頭動脈の変形や隆起を確認
SpPin(LR+)数珠状側頭動脈(4.6;側頭動脈炎)突出or拡張した側頭動脈(4.3;側頭動脈炎)顎部の疼痛性運動障害(4.2;側頭動脈炎)

瞳孔不同;瞳孔直径左右差≧0.4mm
散瞳-動眼神経麻痺、緑内障など 
縮瞳-Argyll Robertson瞳孔、Horner症候群
角膜輪;加齢変化、脂質異常症、Wilson病(Kaiser-Fleisher輪)
眼球結膜充血;角膜周囲なら毛様充血(ぶどう膜炎、角膜実質炎など)           側面で眼瞼結膜充血を伴っていたら結膜充血(結膜炎など)
眼球突出;眼窩外側縁から角膜頂部の距離≧1.5cm     
     両側性-Basedow病(Darlymple徴候、Graefe徴候)     
     片側性-腫瘍、炎症、内頸静脈海綿静脈洞瘻
脳神経Ⅱ
視野検査は、反対側の目を覆ってもらい、検者と患者の中間に設定した平面上で、視野の範囲外から指先を動かしながら近づけ指先が見えたら教えてもらい、健側と比較する。
眼底の観察方法;
1.レンズ調節ダイヤルを回し自分の視力に合わせる。
2.瞳孔に光を入れる。
3.右眼を見る場合は、右外側から瞳孔に光を当て、左手を患者の眼窩上縁に置く。
4.患者には、真正面の遠くの一点を見つめさせ、光を見つめないように伝える。
5.近距離で血管が太い線として見えてきたら、焦点が合うようにダイアルを調節する。血管が収束する方向に追っていくと乳頭に達する。
網膜静脈拍動の消失は頭蓋内圧亢進の診断感度は100%(特異度70%)(うっ血乳頭は感度が低い)
脳神経Ⅲ、Ⅳ、Ⅵ
外眼筋スクリーニングは上下左右で十分→複視を疑えば、6方向注視(左、左上、左下、右、右上、右下)
最も顕著に複視が起こる方向の動きに関与する2つの筋のうち1つが障害筋
動眼神経麻痺;虚血性原因が多い。不全麻痺はまれ。
→上直筋;重症筋無力症 
 下直筋;甲状腺機能亢進症、眼窩床の骨折 
 内直筋;核間性眼筋麻痺、重症筋無力症
滑車神経麻痺;垂直性の複視と患側の上斜視、頭部外傷が多い。
外転神経麻痺;内斜視と患側の外転不全。最も頻度が高い。原因不明が多い。
眼瞼結膜貧血;下眼瞼結膜外側縁の色調が内側と同様に薄い場合

眼瞼下垂;動眼神経麻痺、Holner症候群、重症筋無力症など
眼瞼皮疹;赤紫→ヘリオトロープ皮疹、黄色扁平隆起→黄色腫
眼瞼浮腫;全周性(fast edema;Alb≦2.2g/dL)
下眼瞼のみ(slow edema;静脈圧上昇、血管透過性亢進)

SpPin(LR+)
対坐視野検査にて異常(4.2-6.8;視野欠損あり)
眼瞼結膜蒼白あり(4.5;Hb<9.5)
脳神経Ⅴ
三叉神経の走行



脳神経Ⅶ
顔面神経



中枢性は前頭筋麻痺なし末梢性は前頭筋、眼輪筋、口輪筋の全てが麻痺
睫毛徴候;軽い麻痺では閉眼可能だが、眼瞼の皮膚に睫毛がでてしまう。
脳神経Ⅷ
まず通常の会話評価
→耳から30cm程度離した位置で指をこすり合わせ 
 この位置で聞こえなければ30dB程度の聴力障害
→Weber testで聴力左右差評価
障害側で大きい;伝音性  
健側で大きい;感音性 
Rinne test 骨導聴力を評価
→聴こえない場合高度感音性
 聴こえる場合気導聴力評価
→聴こえない場合伝音性 
 聴こえる場合感音性
耳鏡;ペンホルダーグリップで、耳介を後上方やや外側に引っ張りつつ挿入

SpPin(LR+)
ささやき声試験陽性(6;聴力障害(≧30dB)あり)
耳鏡にて鼓膜;混濁(34;中耳炎)、発赤(8.4;中耳炎)、膨隆(51;中耳炎)

SnNout(LR-)
ささやき声試験陰性(0.03;聴力障害(≧30dB)なし)
耳鏡にて鼓膜色調変化なし(0.2)
頭頚部・脳神経系
Ⅱ.頸部
脳神経ⅩⅠ
 僧帽筋(左右差)
1.頚部リンパ節 10カ所のリンパ節
2.甲状腺
 視診…頸部を伸展し、側面から観察(有意;>2mm) 触診…嚥下を併用
3.頸動脈 触診 聴診;両側
Ⅱ.頸部

脳神経ⅩⅠ
胸鎖乳突筋筋力(患者の頬に当てた握りこぶしに抗して首を回してもらう。力の入り具合、筋の輪郭を評価)僧坊筋筋力(肩を挙げてもらい、上から両肩を強く押し下げて左右差をみる)の評価
1.頚部リンパ節
触診する順に、
①後頭リンパ節→②耳介後リンパ節→③耳介前リンパ節→④扁桃(下顎角直下)リンパ節
→⑤顎下リンパ節→⑥オトガイ下リンパ節
⑦後頸リンパ節→⑧浅頸リンパ節→⑨深頸リンパ節→⑩鎖骨上リンパ節

個々のリンパ節の場所と意義
①外後頭隆起の2-3cm下外側;頭皮の湿疹、全身性疾患
②乳様突起の上;局所の所属リンパ節+全身性疾患
③耳珠の前;局所病変+眼の病変(流行性角結膜炎など)
④下顎角の裏;局所の所属リンパ節
⑤下顎骨の裏;歯肉炎、齲歯
⑥下顎骨先端の裏;歯肉炎、齲歯
⑦後頸三角(胸鎖乳突筋、鎖骨、僧帽筋)
;全身性疾患(ウイルス感染、リンパ腫、甲状腺、咽頭癌転移)
⑧胸鎖乳突筋上
⑨胸鎖乳突筋の深部
⑩鎖骨の上、裏;胃癌転移
リンパ節の腫大が認められた場合、以下のL~Tを確認。
Location 位置
Mobility 可動性
Nodularity 表面の性状Other Organs 他臓器との関係Pulsation 拍動性
Quality 固さ
Respiratory mobility 呼吸性移動Size & shape 大きさと形
Tenderness 圧痛

リンパ節スコア
年齢40歳以上+5点、圧痛あり-5点 大きさ <1cm2 0点 1-4cm2 +4点 4-9cm2 +8点 9cm2< +12点 全身掻痒感+4点 鎖骨上リンパ節腫大+3点 硬い+2点 補正値-6点

SpPin(LR+);5-6点(5.1;悪性疾患)、7点以上(21.9;悪性疾患)SnNout(LR-);-3点(0.04;悪性疾患)、-2~-1点(0.1;悪性疾患)
2.甲状腺

場所;輪状軟骨上縁約5mm頭側に上極
   輪状軟骨下縁から数mm下に甲状腺峡部上縁
触診法;片方の第1指にて気管を固定し、
    もう一方の第1指にて体部、後縁を触診
SpPin(LR+);
甲状腺腫において;頸部リンパ節腫脹(13.4;甲状腺癌)
         周辺組織と甲状腺の癒着(9.7;甲状腺癌)
甲状腺結節において;頸部リンパ節腫脹(7.4;甲状腺癌)
          周辺組織と甲状腺の癒着(7.2;甲状腺癌)
SnNout(LR-);甲状腺腫大なし(0.1;甲状腺機能亢進症)
3.頸動脈
下顎角直下2cm、胸鎖乳突筋との境。
分岐部→分岐する前→鎖骨上窩の順に聴取。
聴取の際には、呼吸を止めることが原則。
前胸部視診
気管短縮(輪状軟骨から胸骨上縁までおよそ3横指未満)の有無を視触診で判断する。
気管の偏位の有無を視診で判断する。胸骨角は第2肋骨付着部位及び気管の分岐部に相当する。

胸壁変形
樽状胸郭;左右径に対する前後径の比>0.90。COPD にて見られる。
漏斗胸;胸骨下半部が背方に陥凹。くる病、Marfan症候群、基礎疾患ない例でもあり。
鳩胸;胸骨下半部が前方に突出。くる病、基礎疾患ない例でもあり。
亀背;胸椎圧迫骨折や椎体の変形による。胃・食道裂孔ヘルニアの原因となる。
脊椎側彎;機能的側彎(痛みによる)、構築性側彎(脊椎変形あり)がある。
     構築性側彎の場合、前屈みで肩の高さに左右差あり。

胸郭運動の評価
胸郭の収縮を伴う動きの制限;肋間腔が狭くなり、呼吸運動が制限されている状態。
              肺線維症、胸膜癒着、気管支異物、無気肺など。
胸郭の膨張を伴う動きの制限;肋間腔が拡大して胸郭の前後径が増加し呼吸運動が制限されている状態。
              COPD、気管支喘息、気胸、胸水貯留など。
奇異性呼吸運動;吸気で腹部が凹む。呼吸筋疲労、胸郭外気道閉塞、多発肋骨骨折
陥没呼吸;吸気時に胸腔内圧が低下し肋間や鎖骨上窩が陥凹。
     COPD(Hoover徴候;吸気時に胸郭下部が陥凹)、気管支喘息、ARDSなど。
打診
濁音界、左右差を確認する。



清音(共鳴音);健常成人の呼吸時の肺野の打診音。
過共鳴音;正常肺よりも含気量の増加した状態の打診音。
     異常時はCOPD、緊張性気胸など。
比較的濁音;心臓部位を前胸部から打診したときの打診音
絶対的濁音;大腿部を直接皮膚の上から打診したときの打診音
鼓音;胃泡のある部分を打診したときの打診音

SpPin(LR+);打診濁音(3.0;発熱や咳のある患者の肺炎)
           (4.8;膿胸)
    長期間の喫煙者で右上前胸部過共鳴音(5.1; COPD )
聴診
①呼吸音気管音;頚部で聴取、呼気に強い
気管支呼吸音;吸気=呼気
肺胞呼吸音;吸気に強い
②副雑音wheezes;呼気終末、1番軽い。喘息の場合は、二相性になることもあり。fine crackles;吸気終末、つぶれていた末梢気道が開く音。
rhonchi;吸気中期、呼気中期、気道分泌物で狭窄。
coarse crackles;吸気中期、気道で液体膜様物が呼吸に伴い破裂する
        (bubbling sound)。
SpPin(LR+);咳と発熱患者で crackles(2.0;肺炎)
       肺気腫患者の吸気早期crackles(20.8;重症肺気腫 FEV 1/F VC < 0.44)  非努力性の喘鳴(wheezes)(6.0; COPD )
心不全患者で crackles(3.4;PCWP≧20mmHg)
SnNout(LR-);肺気腫患者の吸気早期cracklesなし
      (0.1;重症肺気腫 FEV 1/FVC < 0.44)
       呼吸音低下なし(0.1;膿胸)
胸膜摩擦音;炎症により粗造化した臓側胸膜・壁側胸膜が摩擦し発生する。
背部
脊椎叩打痛;椎体圧迫骨折、脊椎カリエス等の脊椎疾患

打診、聴診で異常があれば声音振盪の診察をする
肺炎や大きな肺梗塞;患側の声音振盪や聴診器に伝わる音響が大きくなる
気胸、胸水、無気肺;患側の音響は小さくなる
声音振盪;患者に「ひとーつ、ひとーつ」と発声してもらい手に響く感覚を調べる
亢進;限局性肺炎など
減弱;痰や胸水貯留、無気肺、気胸、胸膜肥厚

SpPin(LR+)
急性咳嗽患者にて声音振盪の増強(8.0;肺炎)、声音振盪の減弱(5.7;膿胸)
聴打診上異常所見(8.3;膿胸)
咳と発熱患者で、ヤギ声(4.1~8.0;肺炎)

SnNout(LR-)
声音振盪の減弱なし(0.2;膿胸)
B
A
Ⅱ.心臓(仰臥位)
a.視診 頸部(外頸静脈、内頚静脈) 胸部の拍動 心尖拍動
b.触診 頸動脈 胸部全体のサーベイランス
c.聴診 頸動脈(下顎角直下の分岐部で)
第2肋間胸骨右縁(膜型で)
第2肋間胸骨左縁(2音の分裂に注意)(膜型で)
第4肋間胸骨左縁(膜型で)
心尖部(3、4音の有無に注意)(膜型、ベル型両方で)
Ⅲ.心臓(左側臥位45度)
a.視診 心尖拍動
b.触診 心尖拍動(1肋間のみ、2横指以内で触れるのが正常)
c.聴診(膜型、ベル型両方で) 心尖部(3、4音の有無に注意)
JVD
仰臥位-外頸静脈の怒張なし;脱水、失血
内頸静脈は、45°の姿勢で観察した場合、右房の基準点は胸骨角の高さから5cm下を推定し、胸骨角からの拍動の最高点までの垂直距離を測定し、4.5cmを正常上限とする。
→「45°で4.5cm」
内頸静脈;静脈弁を介さずに右房とつながっているため、右房圧の変化が伝播する
a波;右房収縮 c波;三尖弁の右房への膨隆 x波;右房の弛緩
v波;右房への血液流入 y波;血液の右室への流入

座位で頸静脈の怒張がある場合には異常;うっ血性心不全、心タンポナーデ、収縮性心膜炎、三尖弁閉鎖不全症など
腹部頸部静脈逆流テスト;腹部の真ん中を10秒間強く押さえ、そのあいだずっと頸静脈の拍点が4cm以上の上昇を保てば陽性。

SpPin(LR+)
静脈圧の上昇(9.0;推定右房圧8cmH2O以上)
術後の静脈圧の上昇(11.3;術後の肺水腫)、(9.4;心筋梗塞や心臓死)
腹部頸部静脈逆流テスト陽性(8.0;推定左房圧15cmH2O以上)
頸動脈で間欠的に大砲波(3.8;房室解離)

SnNout(LR-)
腹部頸部静脈逆流テスト陰性(0.3;推定左房圧15cmH2O未満)
頸動脈で間欠的に大砲波なし(0.1;房室解離なし)
心臓診察
心尖拍動
座位の場合は前屈位で、臥位の場合は左側臥位で評価する。
臥位で心尖拍動がみえる;左室肥大
指腹先端が心尖拍動の触知に適しており、
触知部位と胸骨中線の距離を測定
心尖拍動を触知;成人の25-40%
正中線より10cm以上左方にあるもしくは範囲が2cm以上
;左室拡大(うっ血性心不全、大動脈弁閉鎖不全症、拡張型心筋症)
拍動による隆起が遅延・2峰性
;左室肥大(閉塞性肥大型心筋症、大動脈弁狭窄症)
拍動が大きく強い
;左室肥大(肥大型心筋症、大動脈弁狭窄症)、左室拡大、
hyperdynamic state
拍動の持続が長い
;圧負荷(大動脈弁狭窄症、高血圧)

SpPin(LR+)
心尖拍動が鎖骨中線より外側
(3.4;心胸郭比50%以上、5.7;駆出率50%未満、
 8.0;左室拡張末期容量増加、5.8;肺毛細管楔入圧12mmHg以上)
聴診
心音聴取時は、患者に息を止めてもらい、検者も息を止める。
スクリーニングでは、①大動脈弁領域、②肺動脈弁領域
④三尖弁領域、⑤僧帽弁領域の順に聴取する。
各領域において、1音、2音、3音、4音、収縮期雑音、拡張期雑音をそれぞれ順番に聴取する。
通常の心音では、第1音(低く長い)、第2音(高く短い)が存在し、順に、lub-dub(ラブ-ダップ)と聞こえる。
収縮期(1-2音)<拡張期(2-1音)。
右内頸動脈(C)を触知ながら心音を聴取すると、同定しやすい。
→1-C-2の順
1音;房室弁の閉鎖(通常は僧帽弁)
亢進(PR時間短縮)
収縮力が強い場合(甲状腺機能亢進症、運動、貧血、脚気、発熱)
弁閉鎖が遅れている場合(僧帽弁逸脱症、僧帽弁狭窄症、左房粘液腫)

減弱・消失(PR時間延長)
収縮力が弱い場合(甲状腺機能低下症、拡張型心筋症、心筋梗塞、β遮断薬、心筋炎)
弁閉鎖が早い場合(急性大動脈弁閉鎖不全症)

SpPin(LR+)
脈拍が一定+1音の強さが変化(24.4;房室解離)
2音;半月弁の閉鎖
(大動脈弁(2A)と肺動脈弁(2P)
 2A→2Pの順)
亢進
動脈側から弁を押す力が大きい場合
(高血圧、大動脈弁閉鎖不全症、動脈硬化、肺高血圧、肺動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、心房中隔欠損症)

減弱
弁の肥厚、硬化などにより可動性が悪くなった場合
(低血圧、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症)

SpPin(LR+)
触診可能な2音(3.6;僧帽弁狭窄症での50mmHg以上の肺動脈圧)
SnNout(LR-)
触診可能な2音なし(0.05;僧帽弁狭窄症での50mmHg以上の肺動脈圧)
第2、3肋間胸骨左縁、深呼吸、臥位で聞こえる→「座位で、呼気時の分裂」を認めれば異常。
呼気時の90%で2音は単独に聴取、吸気時に、65-75%で分裂する。
(吸気で静脈還流の増加→右室の1回拍出量が増加し2Pの遅延+左室駆出時間は短縮し2Aが前進)

病的分裂
2A-2Pの間隔が呼気吸気ともに分裂。
2A早くなる(僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症)
2P遅れる(肺動脈弁狭窄症、右脚ブロック)

固定性分裂
2A-2Pの間隔が呼吸によらず一定。
呼気時の右房への静脈還流低下と吸気時の静脈還流増加(心房中隔欠損)、右室収縮期延長(右心不全)
SnNout(LR-);呼気時固定性分裂なし(0.1;心房中隔欠損症)

奇異性分裂
2Pが2Aに先行。
大動脈弁閉鎖が遅れる(大動脈弁狭窄症、左脚ブロック)

2音分裂
心尖拍動を視診したのち触診;成人では50%で触知。
SpPin(LR+);直径4cm(3横指、2肋間)以上(4.7;左室拡張末期容量の増加)
持続的な心尖拍動+大動脈性の駆出性雑音(4.1;重度の大動脈弁狭窄)
SnNout(LR-);心尖拍動の拡大なし(0.1;中等から重度の大動脈弁逆流症)

3音
2音の後(急速流入期)に拡張早期の多量な血液流入による衝撃で聴取
心拡大、重症化した心肥大で認める。
SpPin(LR+)
3音の存在(3.8-4.1;心収縮率の低下)、(5.7;左房内圧の上昇)、
呼吸困難で救急外来を受診+3音聴取(11;心不全)
術前評価で3音聴取(14.6;周術期肺水腫リスクの増大)
(8.0;周術期の心筋梗塞発生や心臓死)
急性胸痛患者で、3音を聴取(3.2;心筋梗塞)
SnNout(LR-);3音なし(0.3;心収縮率>0.3)

4音
1音の直前(心房収縮期)に拡張後期の心房収縮による少量の血液流入による衝撃で聴取
重症化した心拡大、心肥大で認める。
SpPin(LR+);4音の存在(3.2;心筋梗塞後5年生存率の低下)
心臓(左側臥位45度)
心雑音
心雑音観察ポイント
心雑音の分類(Levineの強度分類)
心雑音のタイミングと部位による分類
機能性の収縮期雑音の特徴
心雑音観察ポイント
A;Ampulitude;雑音の強さはLevine分類で何度か?
B;Best heard area;雑音の最強点は何処か?
C;Character;雑音の性状は?
D;Diastoric vs systolic;収縮期雑音か拡張期雑音か
E;Ejectional vs regurgitant;駆出性雑音か逆流性雑音
F;Further radiation;放散は?
例.Ⅳ/Ⅵの第2肋間胸骨右縁に最強点のある荒々しい音色の収縮期駆出性雑音で、おもに頸部に放散している。
心雑音の分類
(Levineの強度分類)
Ⅰ度 最も微弱な雑音で聴診を始めて数拍目までは確認できないほど弱い音
Ⅱ度 聴診器を当てて直ちに聞こえる音のうち、最も弱い音
Ⅲ度 Ⅱ度とⅤ度の中間で弱い音であるが明確に聞き取れる。
Ⅳ度 Ⅱ度とⅤ度の中間で強い音であり耳の近くに聞こえる(スリルを触れる)。
Ⅴ度 非常に強いが聴診器を胸壁から話すと聞こえなくなる。
Ⅵ度 聴診器なしでも聞こえる極めて強い音

心雑音のタイミングと部位による分類
三尖弁逆流症(低圧) 収縮早期 LLSB
大動脈弁狭窄症 収縮中期 Rbase, LLSB, Apex
僧帽弁逸脱症 収縮後期 Apex
三尖弁逆流症(高圧) 全収縮期 LLSB, Apex大動脈弁逆流症  拡張早期 LLSB
肺動脈弁逆流症(低圧) 拡張中期 L base
僧帽弁狭窄症  拡張中期、収縮前期 Apex
動脈幹開存症  連続性雑音 L base
機能性の収縮期雑音の特徴
・収縮期前期もしくは中期のlevineⅡ度以下の雑音。
・胸骨左縁の限定された部位で聴取。
・立位、バルサルバ手技などで弱くなる。
・頸静脈、心尖拍動、大動脈の拍動や心音で異常を認めないもの。

SpPin(LR+)
上記の機能性収縮期雑音の基準を満たさない(38.3;弁疾患)
SpPin(LR+)

特徴的雑音聴取
(14.6;軽度以上の三尖弁逆流症)
(9.9;軽度以上の大動脈弁逆流症)
(17.4;軽度以上の肺動脈弁逆流症)
大動脈弁狭窄症(LR+3.3)と僧帽弁逆流症(LR+5.4)は特異度が低い。


特徴的雑音聴取しない
(0.1;中等度以上の大動脈弁狭窄症)
(0.2;中等度以上の僧帽弁逆流症)
SnNout(LR-)
Ⅰ.視診
□輪郭;平坦 flat、陥凹 scaphoid、膨隆 distended
皮膚
□発疹
□手術痕
□静脈怒張(痩せた場合の患者の場合は心窩部に腹部大動脈瘤の拍動が見える)
□Cullen徴候・Grey Turner徴候;腹壁の皮下出血。後腹膜や腹腔内出血の重要な徴候であるが、陽性率は低い。
Ⅱ.聴診
□聴診器を温める
□腸蠕動音
□血管音;7カ所で(HTないし、動脈硬化のある人)
[大腿動脈は触診で場所を確認してから聴診すること]
□振水音(ルーチンでは行わないが、「腹痛」を訴える患者には必須)
腹部
Ⅲ.打診
□腹部全体のサーベイランス
肝臓
□鎖骨中線上で肝縦径を同定(<12cm)
脾臓
□Traubeの三角
□肝臓・脾臓の叩打痛
Ⅳ.触診(痛みがある部分は最後に触診する)
□触診の時に下肢を軽度屈曲)
□手を温める
□腹部全体の浅い触診(腹壁や腹腔内の腫瘤、筋緊張のサーベイランス)
深い触診
□両手を用いた触診で腹部全体を触診
□肝下縁の触診
□脾臓の触診(Traubeの三角が“dull”のときのみ行う)
□腹部大動脈の径と走行
□腫瘤
Ⅴ.その他
□反跳痛(rebound tenderness=Blumberg徴候)
□一点限局性の圧痛(point tenderness)
□濁音界変位(shifting dullness:仰臥位→側臥位)
[□精巣、精巣上体の視・触診]
立位
□(腹痛のある場合):踵おろし試験
(腹膜刺激症状の検出感度が最も高い)
Ⅵ.直腸診
左側臥位(Sims位)
□肛門部の視診
□肛門・肛門部の触診
□直腸の触診
□前立腺の触診

体表解剖
十二指腸球部;L1
脾臓左側;9-11肋骨
左腎;Th11-L3 
右腎;左腎より半椎体下
SpPin(LR+)
目に見える腸蠕動(20腸閉塞)、腹部膨隆(5.7腸閉塞)
SnNout(LR-)
右下腹部痛なし(0.28虫垂炎)
視診
腸蠕動音が低下している場合、最低5分間は聴く
血管雑音は7箇所を聴取
腹部大動脈は剣状突起を結ぶ正中線のすぐ左側を走行し、腎動脈分岐部は、剣状突起と臍の中点で、総腸骨動脈分岐部は、臍である。左右大腿動脈も聴診する。
振水音;腸閉塞で水とガスが拡張した腸管内に同時に貯留している時に聞こえる音。
SpPin(LR+)
腎動脈血管雑音を収縮期のみ聴取(4.8腎動脈狭窄)、腎動脈血管雑音を収縮期と拡張期両方で聴取(38.9腎動脈狭窄)、
SnNout(LR-)
腸蠕動音正常(0.53小腸閉塞なし)
聴診
鼓音;腸管ガス、濁音;臓器、腫瘤、糞便など
肝臓の打診;右鎖骨中線上で打診。12cm以下なら正常。(強く打診すると過小評価する可能性あり)
Traubeの三角;左第6肋骨、肋骨弓、前腋窩線に囲まれた部位
Traubeの三角中腋窩線上で鼓音の場合正常、濁音がある場合、脾腫か食物、糞便を考える
Castell法
前腋窩線上の最下端で打診、吸・呼気共に濁音で脾腫
Nixon法
肋骨弓中点から垂直に伸びる仮想線を打診 
8cm以上で脾腫
肝臓の叩打痛;急性肝炎、胆嚢炎、心不全
SnNout(LR-);Castel法陰性(0.7脾腫なし)Nixon法陰性(0.7脾腫なし)Traubeの三角で鼓音(0.8脾腫なし)
打診
双手診では利き手は感じることに徹し、他方の手はその上に置く。
腫瘤を触知→L~T 腹圧を加えて触れにくくなる場合腹腔内由来、変化ない場合腹壁由来
肝臓の触診は右鎖骨中線上で、脾臓の触診は打診が濁音のときのみで、臍周囲から左季肋下に向い行う。
腎臓の双手診は右季肋下に置いた左手を持ち上げながら右手で深く圧迫すると
吸気時に下降した下極が触れることがある。
腹部大動脈の触診では拍動の幅が重要;3-5cmで自発痛ありもしくは5cm以上の場合は拍動の方向を調べる
→腹側背側と左右の場合;大動脈瘤、腹側背側のみの場合;大動脈上の腫瘤
 反跳痛(Blumberg徴候);押さえたときの痛みに比べて離した瞬間のほうが痛いと陽性、腹膜炎を示唆。
一点限局性の圧痛;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、肋骨骨折を示唆する。
Rovsing徴候:患者の左下腹部を圧迫すると、右下腹部に痛みが出る
Murphy徴候:右肋骨下縁にカギ型にした指を深くあて、患者に深呼吸させると、痛みのため深呼吸が止まる
Courvoisier徴候:無痛性の胆嚢腫大触知
濁音界変位(shifting dullness);濁音界を同定した方を下にして側臥位をとり、濁音界が上方に移動すると陽性。
波動;片方の手を側腹部に置き、もう一方の手で反対側の腹壁を強めに叩く。
   患者の手や検者の手で腹部中央を押さえておく。
踵おろし衝撃試験;虫垂炎に対し、感度93%。

SpPin(LR+);肋骨下縁で肝臓触知(233.7肝臓腫大)脾臓を触知(9.6脾腫)、打診触診ともに陽性(20脾腫)、
大動脈瘤を触知(15.6直径4cmの大動脈瘤)、黄疸患者で胆嚢触知(26胆管閉塞)
      右下腹部痛(7.3-8.6虫垂炎)、筋性防御(5.5虫垂炎)、波動あり(5.0腹水)
      Rovsing徴候(2.5虫垂炎)濁音界変位あり(2.3腹水の存在)
      反跳痛(2.1腹膜炎)、Murphy徴候(2.0胆嚢炎)
筋性防御について
筋性防御:腹膜の炎症に反応した腹筋の随意の収縮(LR2.6腹膜炎)
筋性強直:腹膜の炎症に反応した腹筋の"不随意"の収縮(LR5.1腹膜炎) とする報告もある

SnNout(LR-);背部圧痛がない(0.4胆嚢炎)
左側臥位(Sims位);左側臥位にて右側の膝を抱える
視診;肛門輪、湿疹、発赤、外痔核、裂肛、圧痛の有無を確認
肛門括約筋が弛緩してから指を挿入し、結節、腫瘤、痔核、圧痛の有無を調べる;内痔核は3,7,11時にできやすい
女性では子宮頸部の可動時痛、男性では前立腺の大きさ、硬さ、圧痛の有無を観察する。
手袋についた便や粘液も評価する。
直腸診
触診
座位
1.運動機能のスクリーニング(上肢)
□Barré test(上肢)
□握力検査
2.小脳機能スクリーニング
□finger nose finger test
□diadochokinesis(前腕の回内・回外)
3.深部知覚と小脳機能スクリーニングを兼ねて
□Romberg test
4.髄膜刺激症状
□neck flexion test
□Jolt accentuation
立位
5.歩行

神経
腹臥位
6.運動機能のスクリーニング(下肢)
□Barré leg test徴候(下肢)

仰臥位
7.感覚機能のスクリーニング
□触覚(上・下肢)(刷毛で)
□痛覚(上・下肢)(ピン車で)
8.深部腱反射
□Biceps reflex □Triceps reflex
□Radial reflex □Trömer reflex
□PTR □ATR □Babinsky reflex
9.四肢
□Rigidity;硬直
□Spasticity;痙直
□浮腫(視診、触診):脛骨前面、足背
□動脈拍動(触診):肘動脈、橈骨動脈(上肢)、大腿動脈、膝窩動脈、足背動脈(下肢)

座位
□MMT:徒手筋力テスト

10.高次脳機能検査
□立方体の模写
□名前のふりがな

神経
運動機能のスクリーニング(上肢)
上肢のBarré 徴候は、掌を上に向け上肢を挙上し20-30秒ぐらい保持する。
一定時間にどれぐらい下がったかを記載すると、半定量的評価が可能(例.30秒で5cm)。
SpPin(LR+);Barré 徴候陽性(33;頭部CTにおける片側性大脳皮質病変)
SnNout(LR-);Barré 徴候陰性(0.2;頭部CTにおける片側性大脳皮質病変)

単麻痺;大脳皮質の限局した部位、下位運動ニューロン
片麻痺;内包、脳幹部、一側脳半球
対麻痺;脊髄(胸髄以下)、両側の下位運動ニューロン、筋
四肢麻痺;脊髄(頚髄)、両側大脳、両側の下位運動ニューロン、神経筋接合部、筋
小脳機能スクリーニング 深部知覚
指鼻指試験;測定障害(患者の指が検者の指に届かない、行き過ぎる)
企図振戦(患者の手が目標に近づくにつれ振戦が増悪する)を評価
膝-踵-脛試験;患者が仰臥位で一方の足の踵を他方の膝に乗せそれを脛に沿って
滑らせる。
指鼻指試験と同様、運動失調、測定障害、企図振戦を評価する。
Romberg試験;深部感覚障害(閉眼にて体幹失調)、
小脳虫部障害(開眼時も体幹失調) を評価
歩行性運動失調の評価も重要;片側小脳半球病変患者の80-93%に認める。

髄膜刺激症状
Jolt accentuation;1秒間に2-3回首を左右に振り、頭痛が悪化すれば陽性。
Neck flexion test;患者に首を屈曲させて顎が胸壁につかない
Brudzinski徴候;他動的に首を屈曲し足が自然に屈曲
Kernig徴候;仰臥位にて片側の股関節を90度曲げた姿勢を他動的に保持し
膝関節をゆっくりと90度以上に伸展させ下肢の抵抗があるかどう
かをみる。強い痛みがあり伸ばせない場合陽性。
SnNout(LR-);Jolt accentuation陰性(0髄膜炎)
Neck flexion test陰性(0.49髄膜炎)
歩行
通常歩行、つぎ足歩行により評価する。
片麻痺歩行、対麻痺歩行、パーキンソン歩行、失調歩行、小刻み歩行、鶏歩、動揺性歩行など
運動機能のスクリーニング(下肢)
下肢のBarré 徴候は、腹臥位で両膝関節を90度屈曲してもらい、そのまま両足が接しないように膝を曲げた状態を維持してもらう。下腿が下降した場合を陽性とする。
Mingazzini徴候は、仰臥位で股関節を90度くらい屈曲してもらい、下腿をベッドと水平になる状態で維持してもらう。下腿が下降した場合を陽性とする。
感覚機能のスクリーニング
知覚異常を認めない場合、触覚を調べるのみで十分だが、一肢のみの知覚異常の場合は痛覚も追加する。
深部反射
Biceps reflex 二頭筋反射 筋皮神経 C5-C6
Triceps reflex 三頭筋反射 橈骨神経 C7-C8
Radial reflex 腕橈骨筋反射 橈骨神経 C5-C6
Trömer reflex
PTR 膝蓋腱反射 大腿神経 L2-L4
ATR アキレス腱反射 脛骨神経 S1

1.反射が消失し、下位運動ニューロン障害の所見(筋力低下、筋萎縮、線維束攣縮)がある
2.反射亢進があり、上位運動ニューロン障害の所見(筋力低下、痙直、Babinski徴候)がある
3.反射の振幅が左右非対称である場合
4.反射がそれよりも上位の脊髄部位の反射よりも異常に活発である場合
以上の臨床病態を一つ以上満たす場合、反射の亢進や減弱が有意となる
下肢の反射を増強させたいときは、腱をたたく瞬間に組み合わせた両手に力を入れて引っ張る(Jendrassik法)
上肢 の反射を増強させたいときは、腱をたたく瞬間に立てた膝に力を入れて押しつけあってもらう



Babinsky reflex(上位ニューロン障害を示唆する)
(B:陰性。C:陽性)

SpPin(LR+);上腕二頭筋腱反射や腕橈骨筋腱反射減弱(16.2;C6神経根障害)、上腕三頭筋腱反射減弱(28.3;C7かC8の神経根障害)
膝蓋腱反射減弱(6.9;L3かL4の神経根障害)、片麻痺患者でBabinsky反射出現(19;上位ニューロン障害)
四肢
高次脳機能検査
右脳;構成失行のスクリーニング;透明なさいころの立方体を模写してもらう
左脳;言語機能のスクリーニング;漢字で名前を書いてもらい、ひらがなをつけてもらう
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