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粉飾決算を行なった経営者の心理分析

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by

Takuya Yoshioka

on 8 March 2014

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Transcript of 粉飾決算を行なった経営者の心理分析

粉飾決算を行なった経営者の心理分析
関口セミナー
21020335 吉岡拓哉
心理会計学とは
心理会計学とは、主に会計における判断と意思決定の分野を扱う。
(Judgment and Decision Making in Accounting)
これを略してJDMという。そしてこの分野を研究することをJDM研究と呼ぶ。
判断
ある事象や物事に関する将来の状態に関する予測や、現在の完全には知り得ないある事象や物事の状態に対する評価を意味する。
意思決定
意思決定とは、本来判断の後に続くようなものであり、多様な代替案の中から選択することを意味する。
JDMの質に影響する変数
個人変数
タスク変数
環境変数
意思決定者がタスクにもちこむ特性や、意思決定者が判断ないし意思決定をおこなう際に用いる認知プロセスに関係する変数。
タスク自体の次元に関係する変数

※タスク・・・ある一つの研究項目、問題など
個人が JDM タスクを遂行する際にその人を取り巻く条件や環境に関する変数であり、 任意の1つのタスクに関係するものではない。
例)テレビの購入
A:32型のA社のテレビ ¥60,000
B:40型のB社のテレビ  ¥75,000
どちらかを購入するとする
タスク変数のみ
A
¥60,000
B
¥75,000
タスク変数のみでJDMを行なうと、個人の好みや個人を取り巻く環境が考慮されず、上の図のような判断材料でJDMを行なうことになる。
タスク+個人
A
¥60,000
A社
32型
B
¥75,000
B社
40型
個人変数が加わると、個人の好みが加わる。大きな型、機能、画質、メーカー等も考慮してJDMを行なう。
タスク+個人+環境
A
¥60,000
A社
32型
B
¥75,000
B社
40型
住んでいる場所
狭い
資金不足
環境変数を考慮すると、個人を取り巻く環境も考慮する。家が狭い、資金不足などの個人の環境を考慮する。
粉飾決算概要
オリンパスの粉飾決算の特徴としては5つ上げられる
経営者が意図的に隠蔽しようとした損失が1000億円を超える巨額なものである。
損失隠しが開始され発覚するまで14年間という長い年月がかかっている。
歴代3代の経営トップが隠蔽工作に関与している。
社外役員はもとより取締役(会)、監査役(会)が監視役としてまったく機能していない。
倫理なき職業専門人が介在している。
最大の特徴は「
倫理なき職業専門人

専門知識を駆使して、隠蔽スキームを組成したアドバイザーや非現実的な企業価値鑑定書を作った公認会計士や、監査法人から指摘された重大な疑問に対して、調査もせず「問題無し」と答えた社外専門委員会メンバーが存在する。
カネボウの粉飾決算は「連結はずし」
カネボウの粉飾決算は単純なもので、連結決算だと親会社に赤字がでるので、子会社に損失を移し、子会社を連結からはずす方法である。
決算に近くなると、子会社の持ち株比率を下げるため、取引先に融資して、赤字子会社株式を購入してもらい、後で買い戻すことを念書で入れ、決算期のみ子会社の連結はずしを行なっていた。
自社株式売却益還流
本来自社の株式は資本の部として計上されるが、ライブドアはこれを株式の売却益として計上した。
公認会計士からも企業会計基準上は自社の売上としては計上できないと指摘されながらも「2つ以上のファンドをかませるから、ばれない」と、公認会計士をいいくるめた。
実際は経常利益が3億円以上の赤字であったが、50億円の利益として、内容虚偽の有価証券報告書を提出した。
モデル分析
コスト・モデル
コスト・モデルには「プロスペクト理論」を使用する。
プロスペクト理論とは
人間は効用最大化するが、完全に合理的ではなく限定合理的であるという人間の心理的特性をより具体的に説明する理論

そして限定合理的な人間には、「レファレンス・ポイント」がある。
例)
Aさんは大学まで平均20分かけて通学する
この場合Aさんは20分を参考に通学時間の長短を認識し、評価する。この場合、20分がレファレンス・ポイントなる。
レファレンス・ポイント
大学まで25分かかった
いつもより遅く着いて
損した
大学まで15分かかった
いつもより早く着いて
得した
プロスペクト理論に基づく価値関数
中心点が、限定合理的な人間の主観的なレファレンス・ポイントである。この点よりも高い水準の結果がでればそれは利益であり、その利益が大きければ満足も高まる。逆に低ければ損失であり、損失が大きければ不満足も高まる。
レファレンス・ポイントを境に、相対的利益が増加すればするほど、満足が高まるのではなく、逓減する。これが限定合理的な人間の特徴となる「感応度逓減」である。
利益が増加して得られる満足の度合いよりも、損失を生み出すことによって得られる不満足の度合いが大きい。これは「損失回避」の性格も表すことができる。
行動取引モデル
過去の実績と現在の実績を、分離して考えるか、統合して考えるかによって、心理的にどちらが価値を高く感じたかを表すことができるモデルである。
損益
損益
損益
X1
X2
X1
X2
+
<
>
分離勘定
統合勘定
これらは価値関数によって心理的分析が行なわれ、過去の固定的成果と現在の可変的成果を合算して評価するほうが心理的に価値が高いか、分離した方が価値が高いか評価することができる。
人間は限定合理化で動く生き物ということから分離勘定、統合勘定のどちらか使用した場合に利益を最大化しようとする。
単位:万
A
B
1年目
2年目
200
-100
200
500
このAとBの実際の利益は400万円である。しかし心理的価値で表すと、Aは2年連続利益を出しているので分離勘定、Bは1年目の利益は大きいものの2年目は損失を出したので統合勘定で考える傾向がある。
粉飾決算のモデル
粉飾決算を行なった3社は、赤字を出し、さらにその上で違法の粉飾決算を行なったことにより、行動取引モデルから過去と現在の実績は失敗→失敗というパターンに分類される。これをコスト・モデルにも当てはめて考える。
3社の行動取引コスト・モデル
行動取引コスト・モデルから、粉飾決算を行なった3社のコスト・モデルは以下の通りになる。
v(x1+x2) > v(x1)+v(x2)
この場合、過去の成果に引きづられることになる。さらに撤退しようとすると、失敗の後に多大なコストが発生することを恐れるため撤退は難しく、失敗すると分かっていても中止できず、継続するという傾向がある。
レンズ・モデル
レンズ・モデルでの分析
行動取引モデルでは、成功・失敗に分けて今後の行動を予測したが、レンズ・モデルでは、その対象が取り巻く環境をも考慮して分析できる方法である。
今回の分析で取り扱う項目
手懸り
自己資本総負債比率、総資産利益率を使用する
この2つの財務比率は倒産を予測するため用いられることが多い
環境基準値
倒産する上記の最低の財務比率を表す
被験者反応
実際の上記2つの財務比率から、倒産するか予測する
行動取引コスト・モデル
オリンパスは資産運用の失敗から多額の損失を生み出した。
国際会計基準に合わせた会計基準となり、1000億円以上の評価損が発生。
過去の失敗
現在の失敗
その赤字を埋めるため、粉飾決算を行なう。M&Aの失敗と見せかけ、受け皿ファンドに含み損を含んだ金融商品などを飛ばす
新規参入分野拡大のために借金が増加する。さらにバブル崩壊のための業績悪化、赤字部門のリストラの不徹底。
過去の失敗
その赤字を隠蔽するため、粉飾決算を行なう。連結決算になると赤字になってしまうため、決算期に子会社を他の企業に預かってもらう「連結はずし」を行なう。
現在の失敗
企業買収を行なうためにスキーム(仕組み)を作って買収しようとするが、失敗して赤字を出してしまう。
過去の失敗
その赤字を隠すために、自社株式還流という自社の株式の売上を経常利益に入れるという方法をとる。
現在の失敗
結論
3つの企業は失敗→失敗というケースであり、この場合は多大なコストを恐れて現状のビジネスの方法を変えることができない。しかしこの赤字をなんとかしたいと考えた末に粉飾決算を行なってしまったということが心理的分析から読み取ることができる。
単位:万
実際純利益
粉飾純利益
1年目
2年目
-300
500

X>800
上記の例では1年目で–300万円を架空の800万円を上乗せして500万円と表記している。今まで赤字を出しているのに、1年で800万円の利益を出さないと2年目以降は通常の財務諸表を開示することができない。

行動取引コスト・モデルより、経営者は失敗すると、新しいビジネスを行ないづらくなる。3社の実例より、赤字の解消方法として粉飾決算を行なうという方法をとっていた。

また、レンズ・モデルより、3社とも確実に倒産するわけではないが、倒産の危機に陥っていたことが財務比率を使った分析から知ることができる。

これは人間が「リスク回避型」の行動をとるからである。3社に共通する最大のコストは「倒産」ということである。倒産という最大のリスクを恐れ、現状の経営を維持するため、株主からの出資、株式上場などといった経営条件を満たすために粉飾決算を行なったと分析することができる。
サラ・E・ボナー(2012)『心理会計学-会計における判断と意思決定-』中央経済社
岸見勇美(2006)『ザ・監査法人-粉飾決算と戦った男たち-』光人社
八田信二(2011)『実例でみる企業不正の理論と対応』同文舘出版
高橋篤史(2006)『粉飾の倫理』東洋経済新報社
デニス・ウェイトリー(2012)『成功の心理学』ダイヤモンド社
菊澤研宗(2006)「経営者行動の心理会計分析―行動取引コスト・アプローチ―」『三田 商学研究』49 巻4号
小野保之(1985)「行動会計研究についての一考察-統合モデルの展開とその問題点」『札幌大学女子短期大学部紀要』5巻
井上 泉(2013)「オリンパス事件における統制環境の崩壊」『日本経営倫理学会誌』第 20号
『日本経済新聞』2006年8月25日朝刊
『日本経済新聞』2011年11月10日朝刊
『日本経済新聞』2011年11月11日朝刊

参考文献
今回はレンズ・モデルを使い、この3社が粉飾決算を行なわなかったら、倒産したかどうかを予測する。
その結果から何故粉飾決算をするというJDMに至ったか分析する。
倒産と予測される財務比率の値
自己資本総負債比率・・・400%(100%)
総資産利益率   ・・・0.5%(5%)
この数値を2つとも超えると確実に倒産すると予測される。()の中の数値は安全な数値である。
オリンパス(2008)
カネボウ(2005)
ライブドア(2006)
自己資本総負債比率
総資産利益率
398.27%
116.88%
79.41%
4.49%
-3.86%
-12.92%
オリンパス、カネボウは粉飾決算発覚時の訂正版有価証券報告書から
ライブドアは粉飾決算発覚から1年後に提出した訂正版有価証券報告書を使用
これらの財務比率を使った分析から、3社とも必ず倒産するわけではないと予測できる。しかしオリンパスの自己資本総負債比率は基準値とほぼ同じでとても危険な状態であり、カネボウ、ライブドアは総資産利益率が基準値を大幅に下回った。


オリンパス
カネボウ
ライブドア
自己資本総負債比率
危険
安全
倒産
倒産
総資産利益率
倒産すると予測される基準値を下回った企業がカネボウとライブドアである。実際にこの2社は倒産している。カネボウは花王の子会社となり、上場廃止となった。ライブドアも同じく上場廃止となった。
何故粉飾決算を行なう必要があったか
レンズ・モデルを用いた分析から、財務比率は3社とも決して安全ではない。カネボウとオリンパスは倒産する予測を立てることができる反応を見せている。

これは先程説明した「プロスペクト理論に基づく価値関数」から人間は「損失回避」の傾向ということを考慮する。
倒産の危険性が「損失回避」の傾向により、経営者の心理でとても大きな損失と認識されている。その損失を埋めるために粉飾決算を行なった。
ご清聴ありがとうございました
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